
某市へ出掛けた折
ラーメンが美味いと評判の蕎麦屋に入ってみた。
11時半前だというのに 店内は ほぼ満席。
入り口に立ち尽くしていても、
「いらっしゃいませ」 の一言もなし。
と、奥に 座敷がある事に気付く。
履き物の数からして もうこちらも 座る席は無いかも…
少々弱気になりつつ 靴を脱ぐ。
上がり口には 履き物が 散乱している。
とても 食事をする店とは 思えない。
それもそのはず
入り口からすぐの一角だけが 蕎麦屋の佇まいで
カウンターと、テーブル席が4つくらいの
やや粗末ではあるがそんな感じの。
しかし!
奥は 普通の民家の住居そのまま なのである。
ただ 障子や襖の類を 取っ払い
安くさい折り足テーブルを並べただけの
超簡単な作り。
だから脱いだ靴を仕舞うスペースも無かったんだ。
訳のわからない写真や提灯の飾りが
何年も移動した形跡もないまま 埃まみれになってる。
メニューは一ヶ所にしかない。
壁に 大きく書いてあるだけ。
ラーメンの事は「中華」と呼んでいる。
(これは お年寄りなんかは よく使うから 良しとして)
天ぷらそばやカツ丼…ざっと20程の種類があった。
隣席の老夫婦が丁度 オーダーするところで
「大盛り中華2つね」
えぇ~?
もしかして めっちゃ量が少ない とか…??
またまた弱気になりつつ
夫は大盛り、私は普通盛り中華にした。
そうする間にも どんどん人が入って来る。
まだお昼には30分以上もあるのに。
兎に角 座るスペースさえあれば 何人でも 押し入る。
そして おばちゃんの店員達も どんどんオーダーを取っていく。
聞くともなしに聞いていると
大盛りやひとりで2品というのは そう珍しくないらしい。
「肉の代わりにコロモ入れて」とか
「肉多め、ネギ多めで」とか
信じられない客のわがままな声も。
実はかなり融通がきくらしい。
そうこうするうち、あっという間に 満席状態。
気付くと私達のすぐ隣にも 男性が入り込んでる。
一言の断りもないまま、つまり相席状態。
そして この混み様からは 考えられない程 早いタイミングで 中華が運ばれた。
叉焼の代わりは 鶏肉のようだ。
何の変哲もない 昭和時代の 醤油ラーメン。
今時、家庭でも も少しイイ味出せるゼ。
そんな感想。
それに しょっぱいし。
食べ終えると、店の人に申告式で 会計を済ます。
とにかく、何もかも 無駄な事はない。
座って 喰えさえすれば、それが満足に繋がってる。
それでイイ人には…ね。